[まとめ]サクッとわかるビジネス教養新地政学から学ぶ地政学の基礎知識

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今回ご紹介する本は奥山真司さんが書かれた「サクッとわかるビジネス教養新地政学」をご紹介します。

この本は地政学・戦略学者、国際地政学研究所上席研究員、多摩大学大学院客員教授でもある奥山真司さんが「地政学ってなに?」「ニュースを見ていてもいまいちわからない」という人向けにビジネス教養としてわかりやすく書かれた地政学の入門本です。

〜こんな人におすすめ〜

  • 地政学について学びたい
  • 今後の世界情勢を知りたい
  • ニュースを見ていてイマイチ内容がわからない
  • ビジネスにも地政学を活用したい
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サクッとわかるビジネス教養 新地政学 [ 奥山 真司 ]
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地政学とは

まずはじめに地政学とは?

国際政治が「劇」なら、地政学は「舞台装置」                           国家の裏側にある思惑をひも解くスキル 

サクッとわかるビジネス教養新地政学 『はじめに』

地政学とはアジア・中東・ヨーロッパの3大エリアの衝突に関するふるまいや、その裏の国際政治を冷酷に見る視点やアプローチを読み解く学問。

2024年現在、中東での紛争やロシアのウクライナ侵攻など、さまざまな争いが発生しています。    そしてその争いの裏にはアメリカと中国での世界の覇権をめぐって『新冷戦』が行われています。 

こういったことも地政学を学ぶことで、なぜそのようなことになっているのか国家の裏側にある思惑を理解することができます。

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この本は地政学の6つの基本概念を中心的に世界情勢を紐解いていきます。

まずは基本概念を頭に入れることで、世界各国の動向、思惑をより理解することができます。

①コントロール

国の地理的な条件をもとに、他国との関係性や国際社会での行動を考えることができます。そして地理的に有利な国は自国を優位な状況に置きながら、相手の国をコントロールすることができます。      リスクの高い、戦争などせずに物流などの経済的なコントロールすることで自国の優位性を高めることができます。

現在の覇権国アメリカでは                                                      下記の4つのオプションに他国との関与するレベルを考えて、バランスを取っています。

  1. 完全支配                                               相手国に軍隊を常駐させ、相手国の政策や運営まで管理下に置く。                    
  2. 選択的関与                                       重要なエリアに軍隊を駐留させ、必要な部分のみコミットして、コントロールする。
  3. オフショア・バランシング                                      少し離れたところで様子を見て、必要であれば圧力をかける。
  4. 孤立主義                                                  軍隊を撤退させ、重要なとき以外は海外派兵しない。   

②バランス・オブ・パワー

バランス・オブ・パワーとは日本語で訳すと「勢力均衡」と言う意味で相手の国をコントロールするための考え方です。

勢力を同等にして、秩序を保つ国際関係のメカニズムです。1位の国と3位の国が協力して、2位の国の国力を低下させることで、2位以下の国の勢力を均一化し、抵抗できないようにします。

現在の覇権国アメリカは1990年代は中国と協力して日本を敵視し、冷戦時代は日本と協力してロシアを敵視し、2010年代には日本と協力して中国を敵視しています。

このように3位の国や、同盟国と連携をとって敵対国の国力を削ぎ、勢力の均衡とバランスを取り、他国より優位性を保っています。

③チョークポイント

チョークポイントとは航行する上で通ることの多い海上の関所

物流の中心は今も海路であり、国から国へのルートの確保は国家の運営においても命綱となります。    チョークポイントは物流などで通る陸に囲まれた海峡や補給の関係上必ず立ち寄る場所などの関所で、世界に十数個あると言われています。

チョークポイントを抑えることができれば、ルートを支配することとなり、軍事的に低コストで大きな影響力を持つことができたり、他国の国力をコントールすることができます。

アメリカが覇権を握れるのチョーク・ポイントとルートを握る海軍の力があるからです。

④ランドパワーとシーパワー

ランドパワーとはユーラシア大陸内にある国家でロシア・中国・ドイツ・フランスなどです。       陸上戦力を持ち、道路や鉄道での陸上運送に優れます。

シーパワーとは反対に国境のほとんどが海に面している国家で日本・アメリカ・イギリスなど     大きな島国なので攻められにくい。船、造船所、港湾施設などをもっている。

ランドパワーの国はさらなる国力アップを求めて、海洋進出しようとし、シーパワーはそれを押さえ込もうとすることで衝突する流れをなん度も繰り返しています。

そして大きな国際紛争はランドパワーとシーパワーのせめぎ合いによるものが多いです。

⑤ハートランドとリムランド

ハートランドとはユーラシア大陸の中心部分のことを指し、主な国はロシアです。

ハートランドの特徴は寒い・雨が少ない・平野で農作物や人口も少なく、文明も発展しにくい場所となっています。

リムランドとはユーラシア大陸の海岸線エリアで主な国はヨーロッパ、中東、中央アジア、東南アジア、東アジアなどで日本、イギリス、アメリカは含まれません。

リムランドは温暖で雨量も多く、経済的、文明的にも発展しやすい地域となっており、このエリアを制することで世界的に影響力が上がります。

ハートランドは豊かな環境のリムランドに侵攻しようとすることが、歴史上たびたびあります。

そしてリムランドを制したい、周辺のシーパワーとハートランドのランドパワーの2つの勢力に挟まれることで、リムランドは国際紛争が起こりやすい地域となっています。

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⑥拠点

他国をコントロールするためには拠点を置く必要があります。

拠点とは相手国を監視するためにレーダーで監視したり、駐屯などをすることで、必要であれば新たなる拠点を作っていき、侵略していきます。

アメリカは以下の場所に拠点を置き他国を監視し、影響力を与えています。

米海軍横須賀基地・・・主に西大西洋対策の拠点で世界最大級の修理設備のある米軍基地。

沖縄米軍基地・・・中国・北朝鮮への監視、影響力を与える拠点。

ディエゴ・ガルシア米軍基地・・・インド洋にある島全体が基地となっており、中東に影響力を与える拠点。

ラムシュタイン空軍基地・・・ドイツにあるヨーロッパ最大級の空軍基地でロシアなどに影響力を与える拠点。

ライバル中国はアフリカ大陸、南シナ海などに続々と拠点を築き、アメリカと対立しています。

2014年のロシアのクリミア半島を併合したのも、拠点の奪還の意味で、その後のウクライナ侵攻へと繋がっています。

このように他国をコントロールするための拠点争いが原因で紛争などが起こってしまいます。

まとめ

今回はサクッとわかるビジネス教養新地政学から、地政学の基本概念について解説しました。

この本は地政学の基本概念を中心的に考えながら日本、アメリカ、中国、ヨーロッパなどの国の動向や思惑を図などを使って解説してくれおり、わかりやすく説明してくれています。また全ページカラーなのも、読みやすくてよかったです。

この本を読んでおくことで、ニュースの理解度が上がったり、社会人としての教養も身につけることができます。

基本概念だけでなく、他国の動向、思惑を地政学的に詳しく解説していますので、気になる方は手にとってみてください。

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